ライフスタイルが変化したり年を重ねたりしたことで、戸建からマンションへの住み替えを検討されている方も多いのではないでしょうか。
その際に多くの方が抱く疑問が、「生活がどのように変化するか」ということです。
それまで住み慣れた家を離れて、新しい環境で生活を始めることに不安を感じる方は少なくありません。しかしながら、マンションに住み替えたことで、生活の快適さや安全性が向上したという声も多く聞かれます。
そこで本記事では、戸建からマンションへ住み替えることによって得られる、メリットとデメリットについて解説します。それぞれの違いを知っておくことで、より快適で理想的な新生活を実現できるでしょう。
マンションで暮らすメリット
マンションに住み替えた際に、特にメリットと感じられる方が多いのは下記の4つです。
1)階段がない
2)共用部の管理や清掃をしてもらえる
3)防犯性が高い
4)生活に必要な施設が近くにある
それぞれについて詳しく解説します。
1)階段がない
マンションは家の中に階段がないのが魅力。戸建の多くは2階以上で階段があり、足腰の弱い方や体力に自信のない方にとっては、住みにくいだけでなく怪我のリスクもあります。その点マンションであれば、部屋の中をスムーズに移動でき、怪我のリスクを最小限に生活できます。
さらに、最近では水回りなどの小さな段差をなくした「フルフラットフロア」のマンションが主流になってきています。室内の移動が楽になるので家事動線がコンパクトになり、お掃除もしやすいので快適な生活空間を維持できるという魅力があります。
2)共用部の管理や清掃をしてもらえる
マンションの場合は、エントランスや廊下、外構などといった共用部の清掃を管理会社が行います。
マイホームを建てたときは、大きな庭のある広い家に憧れるもの。しかし戸建の場合は家の中だけでなく、庭や玄関回り、家の前の道などを掃除する必要があり、炎天下の草むしりや外壁掃除や冬期は雪かきをしなくてはいけません。長い間住み続けることで、そうしたメンテナンスを負担に感じ始める方も少なくないです。
戸建からマンションに移り住んだ方の多くは、日ごろのお掃除の負担や作業が大きく減ったことにより、生活にゆとりが出たことを大きなメリットとして感じています。
また、最近は24時間ゴミ出しができるマンションも増えてきているという点も見逃せません。まとまった量のゴミを一度に出すのは足腰の負担にもなるため、ゴミが出たらその都度持って行けるゴミステーションは便利です。
3)防犯性が高い
近年は防犯性の高いマンションが多いため、戸建での生活よりも安心感があるという声も多く聞かれます。よく取り入れられている防犯設備としては、オートロックや防犯カメラ、モニター付きのインターホンなどがあり、旅行などで長期間家を空ける際にも安心です。
また、戸建の場合は玄関のほかにも勝手口や窓など、空き巣が侵入できる経路が多くありますが、マンションの場合は高層階を選ぶことで、空き巣に入られるリスクも大幅に下がります。
4)生活に必要な施設が近くにある
「車を持っているから駅から多少遠くても大丈夫」という理由から、駅や買い物施設・医療施設から離れたところにマイホームを建てる方も多くいらっしゃいます。しかしながら、年齢とともにそうした施設に足を運ぶのも億劫になってきてしまうことも珍しくありません。
それに対してマンションは、スーパー・ドラッグストアや病院といった、生活に必要な施設・店舗へのアクセスのいい立地にあることが多く、車や自転車を手放した後でも外出しやすくなるのです。
2.マンションで暮らすデメリット
戸建から移り住むことで、安心で快適な生活を手に入れられるマンションですが、デメリットもあるという点はしっかり押さえておきましょう。
マンションで暮らすことのデメリットは大きく分けて2つです。
1)毎月の固定費が発生する
2)管理規約を守る必要がある
どちらもマンションを購入する前にしっかりと押さえておきたいポイントです。
1)毎月の固定費が発生する
分譲マンションは、物件価値を長く維持して入居者が快適に暮らせるように、定期的な清掃や修繕を行ったり、防犯設備を導入したりする必要があります。この管理にかかる費用は、「管理費」や「修繕積立金」といった形で、マンションの入居者が毎月一定額支払うことになります。
管理費のほかにも、駐車場代やインターネット料金などが必要になる場合もあります。毎月どれくらいの固定費がかかりそうか、あらかじめ計算しておくと安心です。
2)管理規約を守る必要がある
マンションは1つの建物に多くの方が暮らす集合住宅のため、全体で決められた様々なルールを守る必要があります。室内でのペットの飼育や楽器演奏の可否や許可される内容、室内のリフォームの可能範囲やゴミ出しのルールなどが定められています。これらの決まりを「管理規約」と呼び、きちんと確認せずに購入してしまうと、思い描いていた理想の生活ができないということにもなりかねません。マンション購入前には管理規約の内容を十分に確認し、不明な点は仲介する不動産会社や売主に聞くようにしましょう。
マンションに住み替えるためには、所有している住宅を売却したり、賃貸に出したりといった準備も必要になってきます。多くの方が「戸建の処分」と「マンションの購入」を同時に進めることになり、資金計画とスケジュール管理の両方を慎重に行う必要があるという点に注意が必要です。
住宅ローンをはじめとした資金計画は、マンションを販売している不動産会社などで相談できます。まだ住み替えるかどうかわからないという場合でも、無料相談窓口を設けている会社も多くあるため、それらを上手に活用しましょう。