中古マンションを安心して購入するため、またそこで安心して生活していくためには、「マンションの管理状況」を適切に把握した上で、購入を決定する必要があります。
とはいえ、「購入前の内覧」という限られた時間の中で、いったいどうやって管理状況を把握すれば良いのか、悩む方も多いことでしょう。
こんな方に向けて、今回はぜひ実践していただきたいオススメの方法を紹介します。
管理規約、管理組合の議事録をチェックしよう
中古マンションの価値は、立地条件や建物の状態、そして普段どのように管理がなされているのかによって決定されます。
きちんと施工されていて、管理が行き届いているマンションであれば、中古であっても安心して購入できることでしょう。
問題は、どのようにしてこうした優良物件を見つけるのか、という点です。
内覧に出かけた際に、周辺の清掃状況やマンションの修繕状況をチェックするのも良いですが、さらにわかりやすいのが「管理規約、管理組合の議事録をチェックする」という方法です。
管理規約をチェックすれば、どのようなルールでマンションの管理がなされているのかわかりますし、議事録には過去の総会において、どのような話し合いがされてきたのか確認できます。
管理組合がきちんと機能しているのかどうか、修繕積立費がきちんと徴収されているかなど……ありとあらゆる情報が得られますから、ぜひ過去3年分程度はチェックしておきましょう。
中古マンションの購入を検討するのであれば、必ずチェックしておきたい管理組合の議事録ですが、仲介業者に依頼することで取り寄せられます。
これは「誰でも確認できる」という類の書類ではありませんが、「利害関係者の請求があれば開示しなければならない」と法律で定められています。
「中古マンションの購入を検討している人」は、立派な「利害関係者の一人」。堂々と請求することができます。
業者によっては「手数料」が発生するケースもありますが、それを差し引いても余りあるメリットを享受できます。ぜひ仲介業者を通して依頼をしてみてください。
管理状況だけではなく、マンション内の実情もわかる
過去の議事録を取り寄せることで、得られる情報は「管理修繕」に関する項目だけではありません。
話し合いの内容から、通常であれば知り得ない、マンション内の実情を知ることも可能です。
たとえば頻繁に「騒音」について話し合われているマンションでは、そうしたトラブルが多いことを示しています。
過去の修繕費の項目の中に「雨漏り修繕」という内容があれば、施工状態が良くない物件であることがわかります。
実際に居住している住人の「声」は、購入を検討している方にとって、何よりのアドバイスとなるでしょう。